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過去の特別展


過去の特別展

「甲武鉄道と多摩」
会期:平成21年10月10日〜12月20日

 

 


「魅惑のカンバン・ハリガミ展」
会期:平成21年6月13日〜9月27日

私たちの暮らしを取り巻く華やかで美しく、時にはユーモラスな看板や貼り紙たち。本展覧会では、豊富な実物資料とともに、その歴史と実態に迫ります。江戸時代から昭和40年代までの看板や幟(のぼり)にみる多様なデザインと力強いメッセージ。今をときめく路上観察学会の諸氏が採集(撮影)した不思議で、奇妙で、素敵な看板・貼り紙の数々。これらが所狭しと並び、皆様を魅惑のカンバン・ハリガミワールドへと誘います。

時代の息吹を感じさせる明治時代の木製看板、レトロでポップなホーロー看板、ユーモラスな貼り紙の数々。展示室に並ぶ看板や貼り紙を前に、多くのお客様が、時には感嘆の声をあげ、時には微笑みながら資料に見入られている姿がとても印象的な展覧会でした。


「桜を愛でる〜花見の今昔〜」
会期:平成21年3月20日〜5月31日

 

 


「日本の建物」第四部「建物のカケラ〜一木努コレクション」
会期:平成21年1月4日〜3月1日

一木努(いちきつとむ)氏は、約40年間にわたり、日本各地の失われゆく建物のカケラを収集し続けてきた「カケラコレクター」です。一木氏のコレクションは、三菱1号館、鹿鳴館(ろくめいかん)、帝国ホテル、巣鴨プリズン、浅間山荘、美空ひばり邸など、有名建築家の作品や時代を物語る建物のカケラの宝庫です。また、名も無い職人が手がけた美しいテラコッタレリーフや装飾金具の数々は、私たちの脳裏に今は亡き建物にまつわる物語をつむぎます。

本展覧会では、今回が初の一般公開となる貴重なカケラの数々を展示しました。建築に対する専門的な興味、オブジェとしてのカケラを鑑賞する美術的な興味、建物の時代性に思いを馳せる歴史的な興味、さらには、自分にとって特別な建物を追憶する個人的な興味。大きな建物が遺した小さなカケラたちは、私たちに無限のメッセージを投げかけてくれました。


■「日本の建物」第三部「日本の建築博物館」
会期:平成20年9月13日〜12月7日

日本各地には、伝統的民家や町並み、特色ある建造物を後世に伝えることを目的とし、移築という手法を取りながら、保存・公開・活用を行っている建築博物館があります。本展覧会では、各地の特色ある建築博物館の活動を紹介するとともに、建築博物館を広義に捉え、各地のさまざまな建造物や景観の保存の取り組みに関しても紹介し、現代に生きる私たちが日本の豊かな建築文化を残していく重要性について考えていきます。

展示コーナーの一角に全国伝統的建造物群保存地区協議会の協力を得て、加盟地区50カ所の写真パネルを一堂に展示しました。日本各地には豊かな建築文化が残っていることと同時にこれらを色褪せることなく伝えていくことの重要性を改めて感じました。旅に出たくなる展覧会でした。


「日本の建物」第二部「建物と夏」
会期:平成20年7月1日〜8月31日

日本の夏は、地域によってさまざまな表情をもち、それは建物の構造や内外装、調度品に少なからぬ影響を及ぼしてきました。本展覧会では、日本各地の夏の諸相を概観するとともに、建築にみられる「涼」の工夫を紹介します。本展を通じ、住環境に向けられた日本人のまなざしが、時代を追ってみえてくることでしょう。

沖縄の伝統的民家にみられる赤瓦やシーサー、そして万平ホテルのステンドグラスなど、豊富な実物資料に見入るお客様の姿が多く見られました。再現コーナーである夏のしつらい空間では、簀戸や籐むしろと並び、風鈴の軽やかな音色が、展示室に夏の涼を演出していました。


■「日本の建物」第一部「木造建築の魅力」
会期:平成20年3月28日〜6月1日

古来より森林資源が豊富であった日本では、さまざまな形で木造建築が造られてきました。雄大かつ繊細な寺社建築や骨太で力強い民家建築など、木材の性質を活かしつつ環境に合致した高い技術と表現は、世界的な評価を受けています。本展では詳細に造られた模型や、技術の粋が見られる部材などを展示することにより、木造建築が持つ魅力に迫ります。

古代の寺社建築から近代の木造モダニズム建築、そして現代建築まで。「木造」という切り口で、古今東西の建築を結集した展覧会は前例がなく、日本の木造文化の奥深さを多くの方々が再認識されたことと思います。


■「移りゆく くらしの歴史」
会期:平成19年12月8日〜平成20年3月9日

めくるめく時代の流れのなかで、社会の変容に伴い生活様式も大きく変化してきました。現代の私たちの生活は、歴史の流れとともに、先人の知恵や工夫、技術的進歩によってたどり着いたものでしょう。 しかし、そこはまだ通過点に過ぎません。これからの生活をより豊かにするために私たちにできることとは・・・。

私たちの身の回りの物がどう変わってきたのか、そして暮らしがどう変わってきたのか。本展覧会では台所道具を中心とした生活用具を展示しました。

■「玉川上水と分水」
会期:平成19年9月22日〜11月25日

神田上水と並び、江戸の二大水道として利用されてきた玉川上水が完成したのは、今から350年以上前の承応3年(1654)のことでした。江戸時代、明治、大正を経て昭和に至るまで、江戸・東京の市民の飲料水として利用されてきました。また、そこから分かれた分水も多摩地域の人々の飲料水や灌漑用水として利用されました。

本展覧会では、江戸時代から現代まで、この玉川上水と分水が果たした役割をうかがえる資料を約60点展示しました。玉川上水の流れを示した大きな立体地形図も展示され、熱心に見入るお客さまの姿が多く見られました。 

■「東京昆虫ワンダーランド〜海野和男の昆虫の世界 」
会期:平成19年7月18日〜9月9日

海野和男氏が撮影した数多くの作品の中から、“東京の昆虫”を中心に約80点の作品を展示しました。東京に生息する昆虫の姿を「春夏秋冬」で紹介したり、昆虫が持つさまざまな特殊な能力なども解説しました。また昆虫の生態について、海野氏の解説を交えて紹介する映像作品もあわせて上映し、たくさんのお客さまにご覧いただきました。


■「新東京百景展 」
会期:平成19年3月17日〜平成19年5月6日

江戸東京博物館が所蔵する「新東京百景」シリーズは、昭和57年(1982)の秋に「都民の日」制定30周年事業の一環として選定された100の風景を描いたものです。日本画家・洋画家たちの油絵・水彩画は、都心部から多摩・島嶼にいたる東京の代表的風景を、あますことなく捉えています。
一方、もうひとつの「新東京百景」が、東京都現代美術館に所蔵されています。こちらは、昭和4年(1929)、日本橋丸善における展覧会に出品された版画「東京百景」を発端とする版画シリーズです。

平成19年(2007)は、新東京百景制定25周年にあたります。本展では、これまでの園の活動にちなみ、ふたつの「新東京百景」から建物を描いた作品を選び、展示しました。

■「初春の雅」
会期:平成19年1月5日〜3月4日
第一期:1月5日〜2月4日
第二期:2月6日〜3月4日 ※展示替えあり

初春といっても、江戸時代のものと今日のものでは大きく異なっています。
一つは旧暦で行われていたということです。 旧暦の正月元日は、現代の節分前後二週間ほどの範囲に相当しましたので、正月はつまり初春だったのです。
二つ目は、江戸時代の年齢は数え年だったので、お正月を迎えると、すべての人が一つずつ歳をとったのです。 ですから、当時のお正月はすべての人にとって大きな節目であり、かつ大変大きな意味を持っていたものでした。

往時の人々が、新しい年を迎える特別な時季の、盛大な、そして艶やかな様子の一端をお楽しみいただくべく、江戸東京で営まれていた初春の行事の様子やあでやかな初春の装いを、当時の絵や実物資料で紹介しました。


■「 できゆくタワーの足もとで〜昭和30年代のくらし〜 」
会期:平成17年11月23日〜平成18年9月3日

昭和30年代は、東京タワーや三種の神器(電気冷蔵庫、電気洗濯機、白黒テレビ)など新しい建物や道具が次々に登場した夢と活気にあふれる時代でした。東京タワーの完成(昭和33年)に象徴される新しい時代の訪れは、町の風景や人々のくらしを大きく変えて、やがて現代の東京が生み出されます。しかし、できゆくタワーの足もとには、「人のぬくもり」や「物のぬくもり」に支えられた「町」の原風景が息づいていました。

本展では、戦後家庭生活の原点をみつめなおそうと、昭和30年代における家庭生活の一場面を、豊富な実物資料に加え、居間や寝室の間取りとともに再現しました。懐かしい展示品を前に交わされる世代をこえたコミュニケーションは、展示室をあたたかなぬくもりで満たしてくれました。


■「東京前史 〜旧武蔵野郷土館の考古資料〜 」
会期:平成17年7月12日〜11月6日

江戸東京たてもの園の前身である都立武蔵野郷土館。この博物館は、昭和29年から平成3年にわたって原始・古代から近・現代にいたる武蔵野の移り変わりをテーマに様々な博物館活動をおこなってきました。なかでも考古資料は、美術的にも優れた「土製耳飾」(調布市下布田遺跡出土:国指定重要文化財)をはじめ学術価値の高い資料を数多く収蔵しています。

本展では、戦後の考古学史に残るこれら貴重な文化財を広く紹介するとともに、武蔵野に残されたくらしの痕跡をたどりました。展示室には、考古学ファンをはじめ歴史を学ぶ小中学生が数多く訪れ、展示資料に見入ったり、熱心にメモをとる姿が見受けられました。

■「 ドラえもんとはらっぱ〜土管はワンダーランドへの入り口〜 」
会期:平成16年12月7日〜平成17年6月26日

土管の置かれたはらっぱ(空き地)は、子どもたちの遊び場で、時には心安らぐ居場所でした。一見したところ持ち主や目的が分からないはらっぱの「あいまい」さは、子どもたちの想像力と冒険心をかきたてました。長期間にわたり描かれたマンガ『ドラえもん』からは、時代とともに移り変わる子どもたちの遊びやはらっぱの様子をうかがい知ることができます。



本展では、マンガのなかからはらっぱの場面を抜き出して、はらっぱの移り変わりとその世界を紹介しました。展示室には、のび太の住む街の地図をはじめ、野比家の間取りも再現され、連日たくさんの家族連れで賑わいました。


■「武蔵野文学散歩展ー都市のとなりのユートピア」
会期:平成16年9月14日〜11月28日

本展では、自然の美しさを詩情あふれる文体で表した国木田独歩、「美的百姓」の生活を実践した徳富蘆花、都会人の心を潤す場として郊外を紹介した田山花袋、近郊の新開地に住んだ井伏鱒二や太宰治、復員兵の視線で土地をみつめた大岡昇平など、武蔵野ゆかりの作家や作品を紹介しました。都市に近接する場所として、多くの文学作品の舞台となった武蔵野の自然と生活。本展では、東京の発展にともない変化を遂げる武蔵野の姿を通して、今日の都市と自然の共生についても考察しました。また会場を展示室から屋外にまで広げ、園内の屋外展示物や建造物を文学との関係から紹介して、たてもの園の新しい楽しみ方も提案しました。

■「水木しげるの妖怪道五十三次ー妖怪と遊ぼう展」
会期:平成16年7月21日〜9月5日

漫画「ゲゲゲの鬼太郎」などで広く知られる水木しげるさん。50年以上の画業の中で数多くの作品を生み出してきました。最近の作品である「妖怪道五十三次」は、歌川広重の「東海道五十三次」を妖怪たちが旅をしたらどんな旅になっただろうかという遊び心から制作されました。お江戸日本橋を出発し、東海道の宿場にひょっこりあらわれる日本全国の妖怪たちが宿場の人びとを驚かせたり、ふざけたりしながら旅をしている様子が描かれています。
本展では原画を中心に、関連資料を展示しました。

■「中世、埋められたモノたち〜銭の力、石の力、地の力」
会期:平成16年6月15日〜7月14日

江戸東京博物館にて開催された企画展「発掘された日本列島2004」(6月1日から7月7日)と連動して、江戸東京たてもの園では「中世」をテーマに、多摩を中心とした最近の発掘成果の紹介と、旧武蔵野郷土館資料を展示しました。

土器や石器など、発掘されたモノはほとんどが期せずしてそこに埋まってしまったものですが、中には過去の人びとが、わざわざそこに埋めたものもあります。こうした「埋められたもの」と「埋めるという行為」はいつの時代にも見られますが、今回、特にこれが特徴的に認められる中世を取り上げ、大量出土銭・板碑・地下式坑の3つの「埋められたモノたち」を中心に、「埋めるという行為」のもつ意味をも視野に入れた展覧会を開催しました。あわせて、八王子城跡から発見された貴重な考古資料も展示しました。

■「幕末の江戸と多摩〜新選組の時代 その時、江戸と多摩で何があったのか」
会期:平成16年3月27日〜5月30日

平成16年のNHK大河ドラマは、シリーズ43作目にして初めて新選組をとりあげ、これにあわせて江戸東京博物館や日野市、調布市など、新選組ゆかりの地である多摩地区の各地で企画展が開催されました。江戸東京たてもの園でも、新選組を生み出した多摩地方独特の土壌や新選組が活躍した幕末の江戸と多摩の社会情勢をとりあげる展覧会を開催いたしました。

この展覧会では、諸外国との軍事的緊張によって江戸の人びとが多摩地方へと疎開する様子を描いた「あわて絵」や多摩の農民たちの武装化、慶応2年(1866)に江戸と多摩でおきた世直し一揆、戊辰戦争を経て東京遷都へと向かう歴史過程などを様々な角度からとりあげ紹介しました。展示室内では床一面に新選組の足跡がたどれる江戸と多摩の巨大復元地図(縦5M×横10M)を敷きつめました。また期間中全6回にわたり、幕末の江戸と多摩に関する講演会を行いました。

■「はらっぱー夕暮れまで遊んだころ」
会期:平成16年1月6日〜3月14日

かつて町のところどころに、だれの土地とも知れない「はらっぱ」がありました。そこは子どもたちの遊び場であり、町の人たちが集う広場であり、物売りや大道芸人のなりわいの場である不思議な場所で、都会の人間にとってかけがえのない故郷の風景(「原風景」)となりました。しかし、はらっぱは時代を経るにつれ、だんだんと町の中から消えていきました。

この特別展では、戦前から現代まで、下町のはらっぱの移り変わりが描かれた絵本『はらっぱ』(童心社)の世界を中心に、はらっぱでみられた遊びや建物、人々の暮らしの変化を紹介しました。また、園内の空き地をはらっぱに仕立てて、むかしの遊びや乗り物を実際に体験することができるイベントも開催されました。

■「江戸東京たてもの園と千と千尋の神隠し」
会期:平成14年10月12日〜平成15年8月31日

2001年7月20日に公開され、第75回アカデミー賞長編アニメーション映画部門を受賞した「千と千尋の神隠し」。この作品は、たてもの園がイメージの一つとなりました。

この展覧会では、「千と千尋の神隠し」に要した背景画や原画・動画のほぼすべてを展示しました。
また、制作に携わったスタッフの机の周りにあったメモ類なども展示されて、制作の舞台裏も紹介しました。なお、期間中「オスカー像」が展示されました。

■「大岡越前守と武蔵野新田の開発」
平成14年3月19日(火)〜5月6日(月)

たてもの園がある小金井市は、古くから武蔵野と呼ばれ、江戸時代前期までは水の便が悪く、人が住むには適さない地域でした。ここに開発の手が入ったのは享保年間のことで、開発の中心人物は町奉行で有名な大岡越前守忠相でした。

この展覧会では、武蔵野一帯の新田開発の様子について、幕府の関わりや実際の開発の様子、また「水」について玉川上水との関係などを考察しました。

■「東京建築展−住まいの軌跡/都市の奇跡−」
平成13年11月20日(火)〜平成14年1月20日(日)

都市東京は、明治期に西洋建築を取り入れ、新たな「建築ー都市」として歩み始めましたが、関東大震災、戦災という二度の壊滅的な被害を克服し世界的な水準にまで復活しました。

この展覧会は、明治から現代・未来に至る東京の住まいと都市風景を、建築を使う視点、見る視点をクローズアップしながら紹介しました。

■「宇和島藩伊達家−収蔵建造物「伊達家の門」の背景−」
会期:平成13年3月20日〜5月27日

園内センターゾーンにある「伊達家の門」は、もともとは宇和島藩伊達家の東京邸表門でした。宇和島藩伊達家は、仙台藩・伊達政宗の長子・秀宗が1615年(元和元)に宇和島に入封したことに始まります。

今回は、武家屋敷の門について考察を加えるとともに、伊達家に伝わる婚礼調度品等の名宝や古文書、 絵図面などから江戸藩邸での暮らしぶりや領地宇和島の状況、また、幕末期の四賢侯伊達宗城の活躍を探りました。
これまで東京ではほとんど公開されたことのない資料が多く、またこれだけまとめて公開することも初めてだったため、多くのお客様に喜ばれました。

■「多摩の街道と宿場」
会期:平成12年3月28日〜5月7日

徳川家康が慶長6年(1601)から着手したとされる街道整備によって、五街道をはじめ主要な脇往還などの宿駅、伝馬の制が整えられました。多摩地域では、甲州道中と並んで青梅街道も、この時期に整備されたといいます。

本特別展では、多摩から江戸へ向かったこの甲州道中と青梅街道について、宿場・伝馬・助郷といった点から「道」がどのように利用されていたのかを紹介しました。

■「多摩の女性の武家奉公」
会期:平成11年3月16日〜4月25日

これまでの特別展は、建物(収蔵建造物)に関するものでしたが、今回は多摩地域に目を向けて企画しました。

江戸時代、江戸城大奥や大名屋敷の奥では大勢の女性が働いていました。彼女らは、大奥女中、奥女中などと呼ばれ、掃除や炊事などをするものから、文書の管理、男性の役人と交渉するもの、御台所・奥方の側近として権力を握るものまでいました。

本展では、多摩地域のうち青梅・武蔵村山・日の出・八王子から奉公に出た女性をとりあげ、彼女らが武家奉公をどのように捉えていたかを探りました。

■「都市の記憶と再生−東京のたてものをまもる−」
会期:平成10年3月24日〜5月5日

たてもの園の開園5周年を記念して開催された本展は、建物の保存ということを考察しました。
建物は現地保存が一番望ましいとされています。なぜなら、長い時間の中で積み上げられた人々の記憶と土地の記憶、それらが都市の記憶となり、その中でこそ建物が一番生き生きとしていられるからです。しかし、それがかなわぬ時に、他の場所へ移築・復元・保存となるわけです。

この展覧会では、たてもの園の主要な事業である建物の移築・復元の様子と、保存するということの意義を見ていただきました。

■「下町の居酒屋−昭和30年代の人びとと鍵屋−」
会期:平成9年3月4日〜4月13日

たてもの園の収蔵建造物の一つ「鍵屋」は、1856年(安政3)酒問屋として建てられたと言われています。
居酒屋として営業を始めたのは、1949年(昭和24)のことです。以来、ご主人の正直な商売や人柄にひかれて多くの人が通いました。内田百?氏や高橋義孝氏など著名人も数多く通っていました。

本展では、この鍵屋を題材として、酒問屋としての鍵屋から居酒屋鍵屋、鍵屋に通った人々、そして多くの人に愛された主人清水幸太郎氏のことなどを採り上げました。

■「あこがれのモダン住宅−大正から昭和初期の住まいと暮らし−」
会期:平成8年3月5日〜4月14日

平成7年春に完成した「田園調布の家(大川邸)」は、家の中心に居間を配置した、全ての部屋が洋室の住宅です。大正から昭和初期にかけて、建築家や知識人が理想の住宅を模索し、住まいや暮らし方を変えていこうという運動(生活改善運動)が起こりました。この時期に建てられたのが「田園調布の家」で、住まいも、暮らしも、モダン住宅そのものでした。

この展覧会では、田園調布の家とともに同時代の人々にとってあこがれの的であった生活用品、電気製品、家具などを展示し、大正から昭和初期の住まいと暮らしを考えてみました。

■「よみがえる江戸の霊廟建築」
会期:平成7年3月21日〜4月16日

本展は、「旧自証院霊屋」の復元に合わせて開催しました。かつて都内には、徳川家の霊廟が数多く存在していましたが、戦時中の空襲でほとんどが消失してしまいました。東京都指定有形文化財である「旧自証院霊屋」は、徳川家にかかわる霊屋としては、都内に現存する数少ない霊廟建築ということができます。

自証院にまつわる歴史や霊廟に関する展示とともに、完成後では間近に見ることのできない木彫や彩色などもご覧いただき、霊屋の復元過程の一端を紹介しました。

■「八王子千人同心の生活と文化」
会期:平成6年2月8日〜3月21日

収蔵建造物「八王子千人同心組頭の家」に因んで開催しました。八王子千人同心は、江戸時代、多摩の地域に住んでいた半農半士の武士団です。もともと、甲斐国と武蔵国の国境を警備するのが役割だった彼らは、のちに日光東照宮の火の番が主な勤めとなりました。一方で、「新編武蔵風土記稿」などの編纂や、武術、俳諧、医術などの文化活動にも携わり、江戸時代後期の多摩地域の在村文化を担いました。

この展覧会では、多摩地域の歴史を考えるうえで欠かせない存在であった彼らが果たした役割について、考察しました。

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