江戸東京たてもの園セミナー『建物をまもる、文化をまもる』



日程:平成16年11月14日[日]・21日[日]
会場:一橋大学兼松講堂
(JR中央線国立駅下車・南口から徒歩約6分)

今年度のセミナーは「建物をまもる、文化をまもる」をテーマに、建築保存の現在の取り組み、ひいては文化の保存・継承のあり方について考える機会にしたいと思っております。

過去に同セミナーにおいて「建物をまもる」というテーマで講座を開催いたしましたが、その後、建築保存の状況は大きな展開をみせています。

そこで今回、改めて建築保存の問題について考察したいと考えております。会場は、登録有形文化財である一橋大学兼松講堂とし、講師陣には常に新鮮な思考を持ち、第一線で活躍されている方々をお迎えします。

<主催:財団法人東京都歴史文化財団 江戸東京たてもの園>

セミナー内容

■11月14日(日)
第1回 10:00~12:00 「名建築・兼松講堂の保存」
木虎徹/三菱地所設計株式会社常務取締役 リニューアル建築部長


一橋大学兼松講堂は1927年(昭和2)竣工の伊東忠太設計による建物です。建物は現在でも良い状態で残されていますが、その保存過程においてはさまざまな困難が生じたものと思われます。実際に兼松講堂の修復を手がけられた木虎氏にご講演いただき、兼松講堂の保存方法、そして建物自体の魅力に迫ります。
第2回 13:30~15:30 「建築保存の具体像-自由学園明日館など-」
山口廣/日本大学名誉教授


近代建築史研究の第一人者として知られる山口廣氏は、自由学園明日館など、これまで近代建築の保存に数多くたずさわってこられました。保存に至るまでには長い道のりがあり、またそれぞれの事例によって伴う諸問題も多種多様でありましょう。建築保存の問題点やプロセスなど、具体的事例を含めて語っていただきます。
第3回 16:00~18:00 「世界の建物と街を見て思うこと」
渡辺篤史/俳優


「建もの探訪」(テレビ朝日系で放映中)でおなじみの渡辺篤史氏は、本業の俳優のみならず、建築や住宅の評論の分野でも活躍されています。また同時に、世界を旅しながら古い建物や街並みに関心を深く持っておられます。今回はご自身の体験を中心に、建物や街並みの保存について世界的な視野から語っていただきます。

■11月21日(日)
第4回 10:00~12:00 「建築保存と行政の役割」
後藤治/工学院大学助教授


後藤治氏は現在工学院大学で教鞭を執られる建築史家。同大学に助教授として着任される以前、文化庁にて登録文化財制度を始めとする建築保存の制度の確立にたずさわってこられました。建物の保存を支援する行政の役割とは何か、具体的に語っていただきます。
第5回 13:30~15:00 「保存と設計の間(はざま)で」
横河健/建築家・日本大学教授


建築家・横河健氏は先鋭的な建築設計を行う一方で、歴史的建築の保存にも熱心に取り組んでおられます。新たなものを造ることと古いものを守ることの両立、そこに生じる諸問題と可能性について語っていただきます。
第6回 15:30~17:30 「まもられた建物 Best30」
藤森照信/東京大学教授 ×米山勇/江戸東京博物館助教授


多くの歴史的建造物が取り壊されるなかで、幸いにも保存されてきた近代建築の名作。2人の建築史家が厳選した30作品。さてどの建物が選ばれるのでしょうか。

申込み詳細

■定員:各回500名(入れ替え制)
■参加費:各回700円(資料代含む)
■申込方法:
往復はがきまたはファクシミリで希望日、希望回(複数可)、住所、氏名(複数人可)、電話番号、ファックス番号をご記入の上、下記宛先までお申し込みください。
ファックス用紙をダウンロード
[住所]
〒184-0005  東京都小金井市桜町3-7-1江戸東京たてもの園「たてもの園セミナー」係
[ファックス番号] 042-388-1711

■お申し込み
21日のセミナーは11月19日(金)まで受付いたします。
※はがきでのお申し込みは11月17日(火)必着でお願いいたします。
14日のセミナーは終了いたしました。ありがとうございました。

■お問合せ:江戸東京たてもの園 TEL.042-388-3300(代表)